国が病んでいる。若者よ、もっと声をあげて

寺岡内科医院 寺岡院長202105
アメリカやイギリス、インド、ブラジルの20分の1という発病率の少なさなのに、死者数は例年のインフルエンザ関連死亡者1万人より少ないのに、とうとう(4/25)緊急事態宣言が発令されました。社会はまた麻痺状態になろうとしています。

昨年の今頃「新型コロナ」で大騒ぎしていたことに較べると、「新型」が「変異型」に変わっただけで、多くの医師、政府とマスコミの対応は変わっていません。「変異型」が話題になっているこの時点でも、PCR陽性者の75.6%が60歳未満の若年者で、死者の96.7%が60歳以上の高齢者であるという基本的な構成はほとんど変わっていません。この経験を生かしてもっと適切な政策を打てたはずなのに、この一年は何だったのか情けなくなります。ただ「変異型」は若年層にも広がり、早期に重症化するという現場の声もあるので注目したいとは思います。

ところで、変異型が爆発しているといわれる4月28日の時点で全国の死者数を厚労省の統計により年代別に並べますと、20歳未満0!、20歳代3人、30歳代19人、40歳代76人、50歳台212人、60歳台689人(60歳未満全体で3.3%)、70歳台2213人、80歳以上6083人となります。死者の89.3%が70歳以上、96.7%が60歳以上なのです。この構成は1年前とほとんど変わっていません。

若い人たちがどんなに大切に扱われてきたとしても、この死者数の少なさは異常です。誰もが気がついていることですが、若い人たちはコロナにかかってもまず死なないということなのです。誰もが「体力、免疫力があるから…。」と納得してはいますが何故でしょう。この現象を説明するものとしてミトコンドリア活性に注目します。ミトコンドリアというと、糖に酸素を添加してエネルギーを生み出す火力発電所のような細胞器官です。青酸カリでこれを止めれば即死にます。生物にはミトコンドリア活性は生まれた時がもっとも高く、老化とともに減ってゆくという定めがあります。若者が死なないというのはどうもミトコンドリア活性が高いことと関係がありそうに思えます。 

最近、長崎大学熱帯医学研究所の北教授が「5-ALAが新型コロナウィルス退治に有効だ。」とう研究を発表されました。細胞にコロナウィルスを感染させる実験で5-ALAを加えると、ウィルスRNAの構造が変化し感染が成立しなかったのです。5-ALAは納豆や赤ワイン、緑黄野菜に多く含まれ、4組でヘム骨格を形成してミトコンドリアの活性を高めることが出来ます。

もし免疫に関わるリンパ球のミトコンドリア活性を高めるのだとしたら納得が行きます。藁をもすがる思いで臨床治験を待ちたいと思います。とにかく納豆や赤ワイン、日本酒、ピーマンに多いそうですから毎日摂って損はないですね。それと筋肉を使うことによってもミトコンドリアは増えるそうですから運動は大切ですね。

このたびの緊急事態宣言で当面は感染拡大を防げても、また新しい変異型は出て来るでしょう。そのたびにロックダウンするのでしょうか。変異型に対しては従来ワクチンは次第に的からずれてゆくのであまり期待できません。総数からすると例年のインフルエンザ死者数より少ないのですから、自粛ばかりではなく軽い感染を受けることによって国民全体が免疫力をつけるしか、今後のパニック再発を抑える方法はないのではないかと思うのです。このままでは国全体が弱ってしまいます。早く普段の生活に戻って活気と免疫力をつけること、万一罹患しても重症化に対応できる医療体制を充実することが吉村知事、医師会が目指すべき方向だろうと思うのです。そのために若者に声をもっと上げてほしいのです。

「生産世代はコロナでは死なないけれど、職を失って死ぬかも入れない。それがどれだけ痛ましいことか。」と。昨年からの自粛自粛で国民は活気を失い体力も気力も弱ってしまって免疫力さえ衰えているように思います。この一年で仕事を失い自殺した人はどれだけ増えたことでしょう。こんな長期的損失の大きさを吉村知事や小池知事、専門家会議、政府は本当に分っておられるのでしょうか。